2025/12/08 14:42
― 世界21研究のデータをまとめた最新メタ分析(2025)より ―
妊娠中はホルモン変化により、吐き気、不安、睡眠障害、腰痛、かゆみなど多くの不調が起こりやすくなります。
薬が使いづらいからこそ、自然な方法でケアしたいという声も多いものです。
今回紹介するのは、妊娠中のアロマテラピーに関する21研究を統合した最新のシステマティックレビュー&メタ分析(2025年)。
1,000名以上の妊婦を対象に、アロマがどの症状にどれほど効くのかを検証しています。
■ 研究概要
・対象研究:21本(RCT16本、準実験5本)
・評価した症状:
- 吐き気・嘔吐
- 妊娠中の不安
- 睡眠の質
- 妊娠性かゆみ
- 腰痛
- 疲労
・使用精油:レモン、ペパーミント、ネロリ、ローズ、ラベンダーなど
・使用方法:吸入、拡散、アロマネックレス、低濃度塗布
・経口摂取はゼロ(妊婦には禁忌)
■ 結果①:吐き気・嘔吐に対する強い効果
メタ解析でアロマは吐き気・嘔吐を有意に改善(SMD −0.92)。
特に効果があった精油は以下:
・レモン
・ビターオレンジ
・ペパーミント
・ネロリ
・ラベンダー(少数)

■ 結果②:妊娠中の不安を軽減
メタ解析で中程度の改善(SMD −0.67)。
有効だった精油:
・ネロリ
・ローズ
・ミント
・オレンジブロッサム
・ラベンダー
■ 結果③:睡眠の質が改善
メタ解析で睡眠スコアが改善(SMD −1.55)。
特に有効:
・ラベンダー
・ネロリ
・ビターオレンジ

■ その他の症状(個別研究)
・腰痛:ローズ塗布で改善
・妊娠性かゆみ:ミント+ラベンダー+ターメリックのブレンドで大幅改善
・疲労:産後では改善報告あり、妊娠中エビデンスは弱い
■ 妊娠中に使われた精油(安全性からも妥当)
・柑橘系(レモン、ビターオレンジ、ネロリ)
・ミント系(ペパーミント)
・ラベンダー
・ローズ
※いずれも妊娠期でも比較的安全とされる精油
■ まとめ:妊娠中の自然療法として有望
・吐き気 → 柑橘系&ミントが最も有望
・不安 → ネロリ/ローズ/ラベンダー
・睡眠 → ラベンダー/ネロリ/ビターオレンジ
薬が使いにくい妊娠期において、香りによるケアは安全性と即効性が期待できる方法の1つ。
ただし今後はより大規模な研究が必要とされています。
■ 引用文献
Mascarenhas VHA, et al.
“Effectiveness of aromatherapy on physiological and psychological symptoms during pregnancy: a systematic review and meta-analysis.”
Complementary Therapies in Medicine. 2025;95:103279.

