2025/12/08 17:35

糖尿病性足潰瘍(DFU)患者を対象にした最新臨床試験が示す「抑うつ・不安・ストレス改善作用」

 

研究背景

糖尿病性足潰瘍(DFU)は身体的痛みだけでなく、約47%が抑うつ症状を示すと報告され、心理ケアが重要です。

最新RCTでは、クラリセージ精油および主要成分リナリルアセテートの心理改善効果が検証されました。

 

■ 1. 臨床研究のポイント

・対象:DFU患者72

・群:クラリセージ5%、リナリルアセテート5%、アーモンド油(対照)

30分吸入で抑うつ・不安・ストレス・血圧・心拍を評価

・軽度抑うつ=クラリセージが有効

・中等度〜重度抑うつ=リナリルアセテートが有効

 

■ 2. クラリセージ精油とは?

GC–MS分析より主要成分はリナリルアセテート(約70%)とリナロール。

自律神経調整・ストレス緩和に関わる成分が豊富。

 

■ 3. 軽度の抑うつ症状には「クラリセージ精油」

軽度抑うつ群では:

・不安の有意低下

・ストレス低下

・心拍数の低下

副交感神経の活性化と考えられ、軽度ストレスのケアに適する。

 

■ 4. 中等度〜重度の抑うつには「リナリルアセテート」

重度群では:

・抑うつが有意に低下

・不安が改善

・血圧(特に拡張期圧・平均血圧)が低下

精神×身体ストレスの双方に作用。

 

■ 5. なぜ症状レベルで適した精油が変わるのか

・クラリセージ:複合的に自律神経へ作用

LA:情動ネットワークに直接働きやすい

症状の重さに応じたアロマの個別処方が可能になる。

 

■ 6. 実践方法(一般利用者向け)

・ディフューザー吸入(1%以下の濃度を推奨)

・ハンカチ吸入

・ブレンド例

 - 軽度ストレス:クラリセージ × ベルガモット

 - 深い抑うつ気分:LA × ラベンダー

 

■ 7. 注意点

・妊娠中・授乳中は使用注意

・持病がある場合は医師へ相談

・高濃度使用は避ける

 

結論

クラリセージ精油とリナリルアセテートは、心理症状の重症度に応じて使い分けるべき精油であることが臨床試験により示された。

軽度にはクラリセージ、中等度〜重度にはリナリルアセテートが有効と考えられる。

 

引用文献

Son JW, Kang P, Min SS, Seol GH.

“Differential effects of clary sage oil and linalyl acetate on depression levels in diabetic foot ulcer patients with T2DM.”

Frontiers in Medicine, 2025.