2025/12/09 13:44
ベルガモットはなぜ『リラックスに効くアロマ』と言われるのか?最新の科学的エビデンスをもとにわかりやすく解説します。

ベルガモット精油(Bergamot Essential Oil:BEO)は、爽やかな柑橘の香りとほのかなフローラル感が特徴の、とても人気の高い精油です。アールグレイの上品な香りの正体でもあり、「リラックスできる香り」としてアロマ初心者にも愛されています。
しかし実はベルガモット精油は、ストレス・不安の軽減、皮膚の抗菌ケア、炎症の抑制、痛みの緩和、そして脳の神経作用まで、多くの働きが“科学的に”報告されている精油でもあります。今回紹介するレビュー論文(2015)では、ベルガモット精油の基礎研究から臨床研究までが網羅されています。
■ ベルガモット精油とは?
ベルガモットはイタリア・カラブリア地方の特産 citrus で、世界の生産量の90%以上がこの地域で作られています。精油は果皮を冷圧搾して抽出され、主成分としてリモネン、リナロール、リナリルアセテート、γ-テルピネン、β-ピネンなどが含まれています。これらの成分がベルガモットの香りと薬理作用を生み出しています。
■ 効果① ストレスと不安を穏やかに和らげる
ベルガモット精油の吸入は研究で、心拍数、血圧、コルチゾール(ストレスホルモン)の低下、不安スコア(STAI)の改善などが確認されています。香りによる心身の落ち着きは科学的根拠があります。
■ 効果② 自律神経のバランスを整え、リラックスと集中の切り替えをサポート
脳波(EEG)実験では、ベルガモット精油は濃度によってリラックス、集中、覚醒といった脳の状態を変化させることがわかっています。特に中濃度ではα波・β波が増加し、集中力や作業効率が向上するとされています。
■ 効果③ 抗菌・抗真菌作用でスキンケアにも応用
研究では、ベルガモット精油が大腸菌、黄色ブドウ球菌、リステリア、カンジダなど幅広い菌に対し抗菌・抗真菌作用を示すことが報告されています。ナチュラルな消臭・スキンケアとしても利用できます。
■ 効果④ 抗炎症作用
ベルガモット精油は炎症モデルで腫れや赤みを軽減し、炎症性サイトカインの働きを抑制することが示されています。肌荒れが気になる時にも役立つ可能性があります。
■ 効果⑤ 鎮痛作用
ベルガモット精油は、カプサイシンで誘発した痛みモデルで有意な鎮痛効果を示し、神経障害性疼痛にも有効であることが報告されています。肩こりや疲労のケアにも応用できます。
■ 効果⑥ 脳の神経細胞を守る(神経保護作用)
脳梗塞モデルの研究では、ベルガモット精油が神経細胞のダメージを減らし、細胞の生存を助けるAkt経路を活性化し、過剰なグルタミン酸(神経毒性)を抑えることが確認されています。脳ストレスへのサポートとして注目されています.
■ 効果⑦ 血流の改善
ベルガモット精油は血管を広げる働きがあり、血流が改善される可能性があります。ストレスによる緊張や血圧上昇が気になる方にも向いています。
■ 安全性と注意点
・ベルガプテンによる光毒性 → 肌につけた後の日光は避ける/ベルガプテンフリー推奨
・高濃度では刺激になるため1%以下に希釈
・内服は不可
・妊娠中・乳幼児は慎重に使用
■ こんな人におすすめ
・不安やストレスが強い人
・リラックスと集中の切り替えが苦手な人
・肩こりや慢性的な痛みがある人
・ナチュラルな抗菌ケアを取り入れたい人
■ 引用文献
Navarra M, Mannucci C, Delbò M, Calapai G. Citrus bergamia essential oil: from basic research to clinical application. Front Pharmacol. 2015; vol.6 article36.

