2025/12/09 14:16
- グロブルス vs ラディアータ最新研究まとめ -
ユーカリ精油は、呼吸を楽にするアロマとして知られていますが、近年は「抗菌作用」「抗酸化作用」「抗バイオフィルム作用(抗クオラムセンシング)」といった、生活や健康に役立つ働きが科学的に注目されています。
この記事では、2016年に発表された Eucalyptus globulus(グロブルス)と Eucalyptus radiata(ラディアータ)を比較した研究をもとに、どちらがどの作用に優れるのか、ブログ読者向けにわかりやすくまとめています。
■ 1. ユーカリ精油の違いは“成分”で決まる
ユーカリ精油は種類によって香りも働きも大きく異なり、その理由は含まれる化学成分の違いにあります。
◎ Eucalyptus globulus(グロブルス)
主要成分:1,8-シネオール(63.8%)、α-ピネン(16%)
特徴:スッキリとクリアな香り。抗酸化作用・抗菌作用・呼吸系サポートに優れる。
◎ Eucalyptus radiata(ラディアータ)
主要成分:リモネン(68.5%)、テルピネオール(8.6%)
特徴:香りが柔らかく使いやすい。抗菌作用と抗バイオフィルム(抗クオラムセンシング)作用が強い。
■ 2. 抗酸化作用:最も強いのはグロブルス
抗酸化力は、活性酸素を抑える“精油のパワー”を示す指標です。
・DPPH法:グロブルス IC50 = 2.90%(非常に強い)/ラディアータ IC50 = 4.56%
・β-カロテン漂白試験:グロブルスは人工抗酸化剤BHTより強力
→ 肌の酸化ダメージ対策や、呼吸器ケアにはグロブルスが適しています。
■ 3. 抗菌作用:広範囲に強いのはラディアータ
大腸菌、肺炎桿菌、緑膿菌、多剤耐性アシネトバクターなど10種の細菌に対して、ラディアータは広い範囲で高い抗菌作用を示しました。

■ 4. 抗生物質との相乗効果(シナジー)
ユーカリ精油は抗生物質と組み合わせると効果が高まることも確認されています。
特にラディアータ × クロラムフェニコールは FICI = 0.03 という強力な相乗効果を示しました。
■ 5. 抗バイオフィルム作用(抗クオラムセンシング)
バイオフィルムとは、細菌が作る“バリア”のような構造で、抗生物質が効きにくくなる原因のひとつです。
・ラディアータ:QS阻害ゾーン 20mm(グロブルスの2倍)
・色素形成の50%以上抑制
・バイオフィルム形成を有意に阻害
→ ラディアータは、菌の増殖環境そのものを阻害する強力な精油と言えます。
■ 6. ユーカリ精油の最適な使い分け
【Eucalyptus globulus(グロブルス)がおすすめ】
・呼吸サポート
・抗酸化ケア(エイジング対策)
・空気清浄
【Eucalyptus radiata(ラディアータ)がおすすめ】
・抗菌・除菌用途
・感染予防
・掃除用アロマスプレー
・肌の衛生ケア
■ 7. まとめ
ユーカリ精油は種類によって得意分野が異なります。
・抗酸化作用 → グロブルス
・抗菌・抗バイオフィルム作用 → ラディアータ
用途に応じて選ぶと、アロマの効果をより実感しやすくなります。
■ 引用文献
Ben Jemaa, J.M., et al. Chemical composition, antioxidant, antibacterial and anti-quorum sensing activities of Eucalyptus globulus and E. radiata essential oils. Industrial Crops and Products, 2016; 79: 274-282.

