2025/12/23 11:32
― イランの臨床試験が示したアロマセラピーの新たな可能性 ―
近年、アロマセラピーが「心と体のバランスを整える自然療法」として注目を集めています。
中でも、クラリセージ(Salvia officinalis)とジャスミン(Jasminum)の香りが、女性のホルモンバランスや性機能に良い影響を与える可能性があることが、新しい臨床研究で明らかになりました。
研究概要
この研究は、イラン・ラフサンジャン医科大学の研究チームによって実施されたランダム化比較試験(RCT)です。対象は、15〜45歳の既婚女性168名。全員が「女性性機能指数(FSFI)」のスコアで性機能低下が確認された方々です。
参加者は次の4グループに分けられました:
1. ジャスミン精油(50%濃度)吸入群
2. クラリセージ精油(45%濃度)吸入群
3. スイートアーモンドオイル(プラセボ)群
4. 無介入の対照群
それぞれのアロマ群は、1日2回・6週間、香りを鼻の下に2滴たらして吸入しました。
結果:クラリセージが最も効果的!
6週間後、ジャスミン・クラリセージの両方が性機能スコアを改善しましたが、とくにクラリセージ群では以下の効果が顕著でした:
- 精神的興奮(メンタルアラウザル)の向上
- 膣潤滑(ルブリケーション)の改善
- 性交時の痛み(セクシャルペイン)の軽減
これらの変化はいずれも統計的に有意で、クラリセージはジャスミンよりも高い改善効果を示しました(P < 0.0125)。
なぜ香りが性機能を高めるの?
研究者らは、香り成分が嗅覚中枢から大脳辺縁系に作用し、ドーパミンやエンドルフィンといった神経伝達物質の分泌を促すことで、
快感・リラックス・ホルモン調整に関与していると説明しています。
クラリセージにはリナロールやフィトステロールなど、
気分を落ち着かせ、ホルモンバランスを整える天然成分が含まれており、
これがPMS(月経前症候群)や性的不快感を和らげる理由のひとつと考えられます。
ジャスミンの効果も侮れない
ジャスミンも「愛の香り」として古くから知られ、
心身の緊張を解き、エストロゲン受容体を刺激する可能性が指摘されています。
今回の研究でも、ジャスミン群は欲求・満足度・オーガズムの項目で改善が見られました。
まとめ:香りの力で“女性らしさ”を取り戻す
この研究からわかるのは、クラリセージとジャスミンの香りが女性の心と体のつながりをサポートし、
性機能や幸福感を高める可能性があるということ。
特にクラリセージは、
更年期・月経期・PMS・産後の心身ケアにも幅広く応用できる精油として注目されます。
注意点
この研究は健康な既婚女性を対象に行われたため、
すべての女性に同様の効果が得られるとは限りません。
精油を使う際は、適切な濃度と使用法を守ることが大切です。
妊娠中や授乳中の方は、必ず専門家に相談しましょう。
参考文献
Hajabdollahi, Z., Loripoor, M., Mohseni, M., Khalili, P. (2025).
"A comparison of the effect of aromatherapy with Jasmine (Jasminum) and clary sage (Salvia officinalis) on sexual dysfunction in women of reproductive age: A randomized controlled clinical trial."
Journal of Education and Health Promotion, 14:50.
https://journals.lww.com/jehp/_layouts/15/oaks.journals/downloadpdf.aspx?an=01679914-202502280-00050

